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飲んだくれながらフェイダーを上げたり下げたり。幕が閉まると観客が地明かりを求めます

11.22.10:42

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08.12.19:53

教祖も経典もない偶像崇拝者の話
  • [CATEGORY:芸術 COMMENT:0 TRACKBACK]

題名を珍しく小説の題名にしました。
暑苦しい恋愛ストーカー話第三弾完結です。

明日からまた新連載です。(いつもだろ)
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 三人目:自分のことを持ち上げて相手の好感度を上げようとする奴の話    
 
むかしむかしあるところに、真っ白の丸餅が好きな少年が三人いました。一人目は「一人を蔑んで相手の機嫌を取る奴」二人目は「誰かに取られることを恐れてべったりな奴」そして三人目は「自分のことを持ち上げて相手の好感度を上げようとする奴」の三人です。この三人は身長も体格も考えもそっくりで、丸餅が大好きでした。どのくらい大好きかと言いますと、あるだけお手付きしたいくらい、あるだけ口に放りこみたいくらいに大好きでした。ある年の四月のことです。桜の咲く春咲きの日の太陽はまだ、てっぺんまで登っていない時間に、三人の少年たちは、大好きな丸餅を一つずつお母さんからもらいました。そんな前置きからこの物語は始まります。
丸餅が大好きな欲張りな少年たち三人は、丸餅をおやつの時間に一緒に食べようという話をしました。しかし、目の前にいる二人だって丸餅が大好きなのです。いつ自分の丸餅が取られるかしれたものではありません。ですが、丸餅を持ったまま遊ぶわけにはいきません。おやつまでまだ時間がたくさんありましたから。しかし、この少年たちは三人ともいい考えがありました。それは、自分の丸餅を残りの二人が取れないところへ隠すというものです。三人とも同じ考えだったのか一直線に同じ場所へ走りはじめました。しかし、一人目少年の足が早く、三番目の少年は足が遅かったのでみるみる放されていきました。
一人目の少年が目的地にたどり着きました。その場所は自分の身長よりも何倍も高い棚の上です。一人目の少年は残りの二人がくる前にここに隠そうとしました。なぜなら三人の少年は考えがいつも同じだからです。しかし、棚の扉に手をかけようとしましたが届きません。一生懸命に伸ばしますが一向に届きません。そのうち焦りが出てガタガタ棚を動かしていると、二人目の少年がやってきました。二人とも同じことを考えていたようです。しかし、二人目の少年も一人目の少年と身長が変わらないので棚に手が届きません。おまけに、一人目の少年が、横から邪魔をしてくるので、二人とも棚をガタガタさせることしかできませんでした。
そんな争いの中に、一番足の遅い三番目の少年がやってきました。彼は、他の二人の争いを隠れて見ていましたが、いきなり二人の間に割って入ったと思うと二人の顔を殴りました。二人の少年は不意打ちを食らって目を回して倒れてしまいました。倒れた拍子に大切な丸餅を落としてしまいました。その二つの丸餅を拾って、倒れた二人を階段にし、三番目の少年は棚の中に丸餅をゆっくりといれて、これまたゆっくり扉を閉めました。
と、この話を今、私の目の前にいるホームレスが私に自分の武勇伝だと語ってくれました。彼は一体どんな顔で丸餅を棚に入れたんでしょうね。それは、今になっては残りの二人に聞くしかありません。なぜなら、三人目の少年だったホームレスはたった今私の目の前で死んだのだから、この話を楽しんでいただけたのなら、彼も生き損じしなくて幸せでしょうね。
END
 

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