11.21.16:30
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04.09.13:35
小説更新「グリム童話的官能小説」
ここに来ない間もかなりの数の話を書きました。
早速すこしづつ公開していこうと思います。
頻度的には一週間に一回(曜日不明)にしようと思います。
で
さっそく本日から公開していこうと思います。
これは、旦那さんと一緒にいたときに思い付いた作品です。
一番最後にグリム的解釈も載せていますので、昔に比べれば分かりやすくなっている…ハズです。
ではどうぞ。
===================================
グリム童話的官能小説
作 あるとにあ
彼女は小さなお城に住んでいる女の子でした。小さなお城には、遊具はもちろん遊戯は何一つありません。ただ、お風呂場と、キッチンと寝室と談話室以外に13のカギのかかった扉と部屋がありました。彼女は、毎日外に出かけ仕事が終わるとこの小さな城に戻るだけの生活をしていました。そんな生活をしている彼女は当たり前のように擦り切れた赤い靴を履いていました。そして、日よけに擦り切れた赤い頭巾をかぶっていました。
しかし、そんな彼女にもひとつだけ遊戯がありました。それは、カギのかかった13の扉を一か月に一回、一室ずつ開けることでした。カギは彼女がすべて持っていましたが、この小さなお城にはこれ以外に遊戯がありませんでしたので、一か月に一回だけ部屋の扉を開けていたのでした。他にすることがあるとすれば、毬つきぐらいでしたがそんなことで彼女は満足できないのでした。彼女が一か月に一回だけ開けていった12の扉とその部屋はどれも扉を開けた途端に、眩い光に包まれていました。彼女はその素晴らしいありさまを見て喜びました。そして、その部屋の中にあるもので一か月を満喫していました。
ある日のことです。その月はとうとう、13番目の扉を開ける日でした。彼女はほかの月と同じように13番目の扉のカギをドアの穴に差し込んでカギを回しました。ガチャリと扉のカギが開く音がしました。彼女は、そっと扉を少しだけ開けました。13番目の部屋は、ほかの12室とは違って開けた瞬間に眩い光はありませんでした。そのかわり部屋の中心に椅子が備えてあり、その椅子には鼻が高く、尻尾が9本あるオオカミガエルがいました。
オオカミガエルは彼女を見つけると、久しぶりの訪問者に歓喜しました。そして、その大きな手で彼女に手招きをしました。彼女はオオカミガエルが喋らずとも自分を歓迎してくれていることが伝わりましたのでゆっくり扉を開いて中に入りました。オオカミガエルは彼女においしいお肉とワインを振る舞いました。彼女はとても喜んでそれらを食べました。オオカミガエルは、そんな彼女の姿を楽しそうに眺めていましたが、ふと彼女の擦り切れた頭巾と靴を見て、心配そうな顔になりました。彼女はそんなオオカミガエルの顔を見て心配をかけないように笑いかけましたがその顔は痛々しいものでした。オオカミガエルは、ふと立ち上がったかと思うと、13番目の部屋から糸車を持ってきました。そして、彼女に糸の作り方を教え始めました。
彼女は不器用ながら少しずつ糸を引いていきました。オオカミガエルもそんな彼女を見ながら糸を引いてみせました。そうしてたくさんの糸を紡いでそれらをオオカミガエルは彼女にあげました。エルゼは喜んでそれらを受け取りました。これで新しい頭巾が作れると嬉しそうに糸を抱きしめました。
そんな彼女を見たオオカミガエルは、また13番目の部屋から今度は真新しい赤いハイヒールを持ってきました。そして、彼女が履いていた擦り切れた靴を足から外すと自分が持ってきた赤いハイヒールに履き替えました。彼女は驚いて声も出ないほどでしたが、その靴の履き心地に感動していました。そんな彼女を見たオオカミガエルも嬉しそうにしていました。
彼女は、こんな惨めな生活をしていた自分にこんなにも優しくしてくれるオオカミガエルを次第に好きになっていきました。正確には、糸の引き方を教えてくれたあたりからですが、そんなことオオカミガエルを好きになった彼女には関係ありません。オオカミガエルも彼女がハイヒールを履いたことでのことで彼女のことをお姫様とそっと呼びました。彼女も相手はオオカミガエルだというのにそっとオオカミガエルの頬にキスをしました。
その時です。今までオオカミガエルだったものが、急に隣の国の王子様に変わりました。王子様は、彼女もといお姫様にうやうやしく頭を下げてエルゼに自分の城にきて結婚してほしいと言いました。お姫様は驚いて王子様に添えられた手を取り落しそうになりましたが、王子様が大好きな彼女はその手を添えたまま言いました。
「だんなさん。私どうしたのかしら。最近お洋服がきついの。」
END
※ 扉を開ける(鍵穴に鍵を入れる)/素足で靴を履く…グリム童話における性交のこと
※ オオカミ/カエル…グリム童話における一般的な男性のこと
※ 鼻が高い/しっぽが9つある…グリム童話における男性器が大きいということの比喩
※ 糸車…グリム童話における男性器のこと
※ 赤い~…グリム童話における卑しい階級の人間が身につけるもの
※ 「私どうしたのかしら。最近お洋服がきついの。」…グリム童話、ラプンツェルにおける一文。妊娠の意味。(昔のドイツの女性はコルセットを着ていたところから)
※ 扉をあける₂…グリム童話における欲を満たしていくさま(青髭/マリアの子 等)
※ 13番目の扉…性交をよしとしない考えから。(裏切り者ユダに由来する)
早速すこしづつ公開していこうと思います。
頻度的には一週間に一回(曜日不明)にしようと思います。
で
さっそく本日から公開していこうと思います。
これは、旦那さんと一緒にいたときに思い付いた作品です。
一番最後にグリム的解釈も載せていますので、昔に比べれば分かりやすくなっている…ハズです。
ではどうぞ。
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グリム童話的官能小説
作 あるとにあ
彼女は小さなお城に住んでいる女の子でした。小さなお城には、遊具はもちろん遊戯は何一つありません。ただ、お風呂場と、キッチンと寝室と談話室以外に13のカギのかかった扉と部屋がありました。彼女は、毎日外に出かけ仕事が終わるとこの小さな城に戻るだけの生活をしていました。そんな生活をしている彼女は当たり前のように擦り切れた赤い靴を履いていました。そして、日よけに擦り切れた赤い頭巾をかぶっていました。
しかし、そんな彼女にもひとつだけ遊戯がありました。それは、カギのかかった13の扉を一か月に一回、一室ずつ開けることでした。カギは彼女がすべて持っていましたが、この小さなお城にはこれ以外に遊戯がありませんでしたので、一か月に一回だけ部屋の扉を開けていたのでした。他にすることがあるとすれば、毬つきぐらいでしたがそんなことで彼女は満足できないのでした。彼女が一か月に一回だけ開けていった12の扉とその部屋はどれも扉を開けた途端に、眩い光に包まれていました。彼女はその素晴らしいありさまを見て喜びました。そして、その部屋の中にあるもので一か月を満喫していました。
ある日のことです。その月はとうとう、13番目の扉を開ける日でした。彼女はほかの月と同じように13番目の扉のカギをドアの穴に差し込んでカギを回しました。ガチャリと扉のカギが開く音がしました。彼女は、そっと扉を少しだけ開けました。13番目の部屋は、ほかの12室とは違って開けた瞬間に眩い光はありませんでした。そのかわり部屋の中心に椅子が備えてあり、その椅子には鼻が高く、尻尾が9本あるオオカミガエルがいました。
オオカミガエルは彼女を見つけると、久しぶりの訪問者に歓喜しました。そして、その大きな手で彼女に手招きをしました。彼女はオオカミガエルが喋らずとも自分を歓迎してくれていることが伝わりましたのでゆっくり扉を開いて中に入りました。オオカミガエルは彼女においしいお肉とワインを振る舞いました。彼女はとても喜んでそれらを食べました。オオカミガエルは、そんな彼女の姿を楽しそうに眺めていましたが、ふと彼女の擦り切れた頭巾と靴を見て、心配そうな顔になりました。彼女はそんなオオカミガエルの顔を見て心配をかけないように笑いかけましたがその顔は痛々しいものでした。オオカミガエルは、ふと立ち上がったかと思うと、13番目の部屋から糸車を持ってきました。そして、彼女に糸の作り方を教え始めました。
彼女は不器用ながら少しずつ糸を引いていきました。オオカミガエルもそんな彼女を見ながら糸を引いてみせました。そうしてたくさんの糸を紡いでそれらをオオカミガエルは彼女にあげました。エルゼは喜んでそれらを受け取りました。これで新しい頭巾が作れると嬉しそうに糸を抱きしめました。
そんな彼女を見たオオカミガエルは、また13番目の部屋から今度は真新しい赤いハイヒールを持ってきました。そして、彼女が履いていた擦り切れた靴を足から外すと自分が持ってきた赤いハイヒールに履き替えました。彼女は驚いて声も出ないほどでしたが、その靴の履き心地に感動していました。そんな彼女を見たオオカミガエルも嬉しそうにしていました。
彼女は、こんな惨めな生活をしていた自分にこんなにも優しくしてくれるオオカミガエルを次第に好きになっていきました。正確には、糸の引き方を教えてくれたあたりからですが、そんなことオオカミガエルを好きになった彼女には関係ありません。オオカミガエルも彼女がハイヒールを履いたことでのことで彼女のことをお姫様とそっと呼びました。彼女も相手はオオカミガエルだというのにそっとオオカミガエルの頬にキスをしました。
その時です。今までオオカミガエルだったものが、急に隣の国の王子様に変わりました。王子様は、彼女もといお姫様にうやうやしく頭を下げてエルゼに自分の城にきて結婚してほしいと言いました。お姫様は驚いて王子様に添えられた手を取り落しそうになりましたが、王子様が大好きな彼女はその手を添えたまま言いました。
「だんなさん。私どうしたのかしら。最近お洋服がきついの。」
END
※ 扉を開ける(鍵穴に鍵を入れる)/素足で靴を履く…グリム童話における性交のこと
※ オオカミ/カエル…グリム童話における一般的な男性のこと
※ 鼻が高い/しっぽが9つある…グリム童話における男性器が大きいということの比喩
※ 糸車…グリム童話における男性器のこと
※ 赤い~…グリム童話における卑しい階級の人間が身につけるもの
※ 「私どうしたのかしら。最近お洋服がきついの。」…グリム童話、ラプンツェルにおける一文。妊娠の意味。(昔のドイツの女性はコルセットを着ていたところから)
※ 扉をあける₂…グリム童話における欲を満たしていくさま(青髭/マリアの子 等)
※ 13番目の扉…性交をよしとしない考えから。(裏切り者ユダに由来する)
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