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飲んだくれながらフェイダーを上げたり下げたり。幕が閉まると観客が地明かりを求めます

11.22.04:34

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09.04.12:23

小説更新「昨日の晩ご飯が思い出せない後輩の話」

小説更新します「昨日の晩御飯が思い出せない後輩の話」

最近はデータを持ち運べる時代になりましたよね

だけど、最後に頼るのは自分の脳みそ

たとえば、摩擦で一万回しか挿せないし 抜けなくて

静電気一つでさようなら

そんな記憶に頼る世界…今

そんなお話です。

お話は下


余談ですが

前の記事 「特に悲しくないお話」でブログランキングに入りました。(うれしいけどなぜ?)

これからもこんな私をよろしくお願いします。

では


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 昨日の晩ご飯が思い出せない後輩の話
 
作 あるとにあ
 
今の時代から少し進んだ世界のお話です。少しって言っても、このお話を読んでいる人の時代の科学技術がどのくらい発達しているか私にはわかりかねるので正確なこのは言えないのですが…。とにかくその世界では、USB…いわゆる、ユニバーサル・シリアル・バスで自分のことを管理していました。この話を読んでいる人が、まだ、Windows vistaなんてOSで使っている時代の人だったらわからないと思うから例えを出すと、予定表や創作品、研究データや音楽、成績なんかそれに当たるのです。そうゆうものをUSBに保存して、自分のこと管理するのです。この世界では挙句の果てに、一か月の献立さえもこのUSBで管理していました。大人たちは、このUSBを使って仕事をし、子供たちはこのUSBを使って宿題をこなしていました。そんな時代のお話です。
 
私たち高校生は、毎日先生にUSBを見せる義務がありました。そうしないと生徒は自己管理できないからです。聞いた話では大学でも同じようなことをするとか、ぞっとします。USBの中には個人的データもいくつかありますが、そんなことはこの時代ではお構いなしです。社会問題になっていたプライベートの問題もいつの間にか消えてなくなり、私たちの世代では見せることが当たり前になっていました。反対する人もたまに見かけますが、本当にごくたまにです。話を元に戻しますが、私たち高校生は、毎日のように先生にお題を出されています。お題を出された次の日には、そのお題にあったデータをUSBから取り出し、画面いっぱいに先生の顔が出ているPCに送る。これが今の高校生の宿題です。提出はその日のうちならいつでも大丈夫なのが、さらに物事を面倒にしています。うんざりするような宿題ですが、これをしないと、情報の単位をもらえないので仕方ありません。ゆとり教育ならぬ、データ教育です。ちょっとネタが古かったですかね。話をさらに元に戻しますが、つまりは私たちは、その宿題を昨日のうちに先生に言い渡され、それを次の日に先生のPCにUSBのデータを送る。ということを繰り返しているというわけです。ここまでは大丈夫ですか?では、その一例をご紹介しましょう。
 
その日の前の日のうちに先生に言い渡されたお題は、「昨日の晩ご飯はなにか」でした。こんなに簡単な宿題はめったに出ないのでよく覚えています。たけど、世の中には簡単だからこそ起きるミスってありますよね。そう、私は宿題をUSBに入れるのを忘れたんです。私はその日は、丸一日中、練習場にこもって後輩二人と、検定の練習をしていました。後輩二人もどうやら同じ宿題を出されたようでしたが、二人の会話に聞き耳を立てるとどうやら二人とも宿題のことを忘れていたようでした。しかし、宿題はたった一言PCに送るだけ。昨日の晩ご飯を自力で思い出してPCに入力すればいいのです。そう三人で考えた末、さっそく昨日の晩ご飯を思い出そうとしました。私は、「食べていない」たしか昨日は、検定の練習で疲れて寝てしまってご飯を食べそこなってしまったことを思い出しました。次は後輩たちの番です。後輩の片方がはと思い出した顔をしました。思い出した顔をした方の後輩は、もう片方の後輩の女房役でした。もう片方の後輩のことをとても大切に思っているのが遠くから見てもよくわかりました。二人でふざけ合っているところを見ると私も微笑ましくてついつい笑ってしまうくらいです。さっきなんか、少しだけ飲み残したアクエリアスの二リットルペットボトルで真剣白羽取りごっこしていました。それから、そのペットボトルで、たたき合いなんかもしているところも見ました。それでも、この女房役の後輩は、旦那役の後輩が落としたペットボトルをいつも拾ってあげていました。さすが、女房様にはかないません。そんな女房役の後輩が旦那役の後輩を差し置いて先に思い出してしまったもんだから、旦那役の後輩は大慌て。自分だけが昨日の晩ご飯を思い出せないのだからしかたがない。さっきも言ったけど、宿題はいつ出してもいいけどその日のうち、そして、もうすぐ学校が閉まる時間だったから、私たちは先生のPCの元へ行くしかなかった。私たちはよかったけど、旦那役の後輩は思いだそうと必死になってた。そりゃあ、誰だって単位には逆らえないものね。
 
私たちは先生のPCの元へ来ました。そして、私と女房役の後輩はすぐに先生のPCにお題である「昨日の晩ご飯」を入力しました。旦那役の後輩はその間も一生懸命思い出そうとしますが思い出せません。先生のPCが旦那役の後輩を呼びました。旦那役の後輩はあきらめた顔でUSBをパソコンに差し込みました。先生のPCは少し呆れ口調で、お前のUSBに昨日の晩ご飯のデータがないぞ。と言いました。当然です。思い出せなかったのだから。その後も、旦那役の後輩は一生懸命思い出そうとしましたが、思い出せません。その間にも先生のPCは、旦那役の後輩に、お前のUSBは容量が小さいな。とか言っているのが聞こえます。旦那役の後輩はそんな声を聞きながら、思い出そうとしはじめて15分後にようやく昨日の晩ご飯を思い出しました。先生のPCに無事にデータを送ることができました。私たち三人は、ほっとしてお互いの健闘をたたえながら家路につきました。めでたしめでたし。…と言いたいところだったのですが、この話には続きがあります。その日の次の日、何の問題もないお題が出され、何の問題もなく家で宿題をしてきたのですが…その日のお題が…「一昨日の晩ご飯は何でしょう」だったので、また、旦那役の後輩が頭を悩ませていたのは言うまでではありません。答えは、一昨日と同じなのに…。もしかして、あなた彼のご先祖様かもしれませんね。だって、お顔がそっくりですから。
 
END

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