11.23.04:39
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08.18.21:14
小説更新。動物トリーネの生態
本日も小説を更新します。
人間も、人間でなくなってしまう瞬間があるんです。
それがいつかはわかりません。
何がきっかけかもわかりません。
そんなわからないものに
私の妻は
あいつになってしまったのです。
今日はそんな話です。
小説名 「動物トリーネの生態」
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妻の名前はトリーネといいます。ついこの間、僕のもとに嫁いできたとても美しい女性です。誰もがうらやむ美貌の持ち主でした。女性はいつの時代も美しいものにあこがれるものです。トリーネはそんな美しさの塊でした。
しかし、そんな良いとこだらけのトリーネにも一つだけ短所がありました。それは、まったく掃除ができないところです。ボランティアで鼠を家に飼うくらいにです。その鼠は、到底ネズミに見えないほどはっきりと肥えたドブネズミです。体も大きいこともさながら、度胸もあり、僕も怖くて近寄れません。
そんなことを全く気にしないトリーネは、ある時お気に入りのソファーで昼寝をしていました。そのときトリーネは夢を見ました。夢の中では、トリーネがネズミになっています。辺りを見渡すの見覚えのある場所です。自分の家の床です。見上げれば、お気に入りにのソファーが見えます。隣にいる鼠にも見覚えがあります。到底ネズミに見えないほどはっきりと肥えたドブネズミです。そのドブネズミがトリーネに向かって手招きをしました。トリーネがドブネズミについて行くと、自分の家の床には沢山のお菓子の食べ残しが落ちていました。トリーネの大好きな、ガーリックチップスです。到底ネズミに見えないほどはっきりと肥えたドブネズミは、キッチンに登り、シンクに溜まった水を飲み、また床のお菓子にありつくのです。だから、そんなにも肥えていたのです。
トリーネは、そんなお菓子にありつく鼠を眺めている途中で目が覚めました。目が覚めたトリーネは、自分の家の床をにらみました。そこには、到底ネズミに見えないほどはっきりと肥えたドブネズミがいました。鼠は、トリーネに見つかると急いで排水溝に逃げ込みました。
トリーネは、到底ネズミに見えないほどはっきりと肥えたドブネズミが逃げ込んだ排水溝を睨むと、普段ご飯を食べている机に行きました。机の上には、今日食べたばかりのフランスパンが袋から出したままになっていました。トリーネは、そのフランスパンを立ち食いのままバリバリと食べてしまいました。次に、さっき食べたフランスパンの屑が落ちた椅子の前にしゃがみこんで、パン屑を口に運び始めた。最初は手でつかんでいたのに、目を離していた間に下で直接食べていた。椅子の上のパン屑がなくなると、椅子の下にしゃがみこんで、床をなめていた。這いつくばってパン屑を床ごとしゃぶっていた。まるで、鼠に対抗していたようだった。そんな生活を続けたせいで、美しかったトリーネは、見た目も生活も、到底ネズミに見えないほどはっきりと肥えたドブネズミのようになりましたとさ。
って、トリーネの旦那さんが、お酒の席で笑いをさらっていってたよ。奥さんとは別れたからだろうね。
END
人間も、人間でなくなってしまう瞬間があるんです。
それがいつかはわかりません。
何がきっかけかもわかりません。
そんなわからないものに
私の妻は
あいつになってしまったのです。
今日はそんな話です。
小説名 「動物トリーネの生態」
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動物トリーネの生態
作 あるとにあ
妻の名前はトリーネといいます。ついこの間、僕のもとに嫁いできたとても美しい女性です。誰もがうらやむ美貌の持ち主でした。女性はいつの時代も美しいものにあこがれるものです。トリーネはそんな美しさの塊でした。
しかし、そんな良いとこだらけのトリーネにも一つだけ短所がありました。それは、まったく掃除ができないところです。ボランティアで鼠を家に飼うくらいにです。その鼠は、到底ネズミに見えないほどはっきりと肥えたドブネズミです。体も大きいこともさながら、度胸もあり、僕も怖くて近寄れません。
そんなことを全く気にしないトリーネは、ある時お気に入りのソファーで昼寝をしていました。そのときトリーネは夢を見ました。夢の中では、トリーネがネズミになっています。辺りを見渡すの見覚えのある場所です。自分の家の床です。見上げれば、お気に入りにのソファーが見えます。隣にいる鼠にも見覚えがあります。到底ネズミに見えないほどはっきりと肥えたドブネズミです。そのドブネズミがトリーネに向かって手招きをしました。トリーネがドブネズミについて行くと、自分の家の床には沢山のお菓子の食べ残しが落ちていました。トリーネの大好きな、ガーリックチップスです。到底ネズミに見えないほどはっきりと肥えたドブネズミは、キッチンに登り、シンクに溜まった水を飲み、また床のお菓子にありつくのです。だから、そんなにも肥えていたのです。
トリーネは、そんなお菓子にありつく鼠を眺めている途中で目が覚めました。目が覚めたトリーネは、自分の家の床をにらみました。そこには、到底ネズミに見えないほどはっきりと肥えたドブネズミがいました。鼠は、トリーネに見つかると急いで排水溝に逃げ込みました。
トリーネは、到底ネズミに見えないほどはっきりと肥えたドブネズミが逃げ込んだ排水溝を睨むと、普段ご飯を食べている机に行きました。机の上には、今日食べたばかりのフランスパンが袋から出したままになっていました。トリーネは、そのフランスパンを立ち食いのままバリバリと食べてしまいました。次に、さっき食べたフランスパンの屑が落ちた椅子の前にしゃがみこんで、パン屑を口に運び始めた。最初は手でつかんでいたのに、目を離していた間に下で直接食べていた。椅子の上のパン屑がなくなると、椅子の下にしゃがみこんで、床をなめていた。這いつくばってパン屑を床ごとしゃぶっていた。まるで、鼠に対抗していたようだった。そんな生活を続けたせいで、美しかったトリーネは、見た目も生活も、到底ネズミに見えないほどはっきりと肥えたドブネズミのようになりましたとさ。
って、トリーネの旦那さんが、お酒の席で笑いをさらっていってたよ。奥さんとは別れたからだろうね。
END
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