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飲んだくれながらフェイダーを上げたり下げたり。幕が閉まると観客が地明かりを求めます

11.23.19:11

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10.23.09:36

小説更新「アーサー王も敵の侵入を許す」

猿も木から落ちる
河童の川流れ

誰だってミスはします。

でも、私が体験したミスはちょっと理不尽すぎませんか?

PS、あるとにあ はアーサー王にまつわる名前だといわれています。


 アーサー王も敵の侵入を許す
 

 
作 あるとにあ
 
ケルトの王様アーサー王は、魔術師マーリンの手を借りて生まれ 石に刺さった剣を抜く。
湖の剣エクスカリバーはどんな物でも切り裂き その鞘はアーサー王を斬りつけられない。
紅き龍の旗を振りかざし 異国民ども 海の向こうへ追い払った 偉大な、偉大な王様さ。
マビノギニやブリタニア列史の隅っこから、英国の英雄にのし上がった偉大な先頭指揮官。
そんな、立派な王であるアーサー王もこんな間抜けな逸話があるのは皆様ご存じかな?
 
その時のキャロメットは異国民排除の法が執行され、異国民たちは、身を隠して生活していました。もちろん兵士に見つかれば即死刑の時代でした。そんな中アーサー王は大きな居城に一人で住まわれていた時期があったのだが、その居城は、いかに偉大なるアーサー王とはいえ一人で住むには広すぎる上に家の裏には貴族を妬み恨みを募らせたものどもの巣窟でありました。しかし、次の挙兵を行うべくアーサー王は沢山の同志とそれらを束ねる円卓の騎士たちと、この居城に身を置いていたのです。時には、威嚇のために円卓の騎士の一人であるランスロット卿に、100の兵士を借りだして裏山に火を放ったことすらありました。当時は、そうゆう人々をゲリラと言わずに、サクソンと呼んでいました。何故かと言いますと、アーサー王が一番手を焼いた人種の人々です。アーサー王は、同じ意味を込めて裏山に住む恨み辛みを持った人々をサクソン人と呼んで忌み嫌いました。
 そんな居城生活ももうすぐ終わりを迎えようとしていたある日のことでした。その日は、満月がとても美しく、秋風のある風流のある晩でした。アーサー王は、秋風に当たりながら月でも眺めようと思い外に出ました。がその日は秋風が吹くにもかかわらず、とても蒸し暑く感じました。まだ、夏の暑さが抜けきっていないようでした。アーサー王は、長時間月を眺めながら酒を楽しんだ後、城に戻りましたが、今着ているお召し物ではとても暑くて眠れません。仕方がないので、みっともないとは思いながらも下のお召し物を少しまくり上げて短くし、眠りについたそうなのです。しかし、眠りについてから時計の針が三周するかしないかの頃合いでした。アーサー王がお休みになっている部屋で、大きな物音がしました。アーサー王は、己の右足を押さえて呻いていました。
 右足からは、毒薬が滴り、その足は、真っ赤に腫れて膨らんでいました。よく見れば、何者かに刺された後があります。アーサー王は自分の身に異変を感じて目が覚めたときには右足から何者かに刺されたようだと言って医者を呼ぶように叫びました。すぐに円卓の騎士の一人が走り込んできて私が連れて参りますと言い残し、風の如く走ってゆきました。その円卓の騎士の名はケイ卿で、円卓の中でもなかなかの足を持っていましたので、アーサー王も何とか足を動かして外へ避難しました。アーサー王は言いました。サクソン人の仕業だ。サクソン人の仕業だ。誰か、また裏山に火を放て。と言いながら外に構えてあった馬車に乗り込みました。すぐに、医者を呼びに行った円卓の騎士ケイ卿が舞い戻って、そのまま馬車に飛び乗ると、馬車を動かして医者の元へ走らせました。その間もアーサー王は右足を押さえたまま、呻いていました
 アーサー王はそののち、医者の手によって最善で最良の治療を施され居城に戻って参りました。すぐさま、何人もの兵士を連れだって居城中を捜索しました。すると、アーサー王がお休みになられていた部屋のベッドから毒針を持ったサクソン人が身を潜めているのをランスロット卿が発見しました。そのサクソン人は自分の身を守ろうと毒針を構えましたが、ランスロット卿が己の剣でそのサクソン人を脅すと、サクソン人はこれまた風のような早さで逃げてゆきます。アーサー王は、絶対に逃がすなと城中の兵士に言いわたしました。兵士たちは、遂に城の一角でサクソン人を追い詰めて、各々の剣で切り裂きその体のかけらを裏山に捨て、裏山ごとと燃やしてしまいました。
 アーサー王はその話を聞きすぐにお休みになっていた部屋へ戻りましたが、忌ましいサクソン人に城に侵入されたばかりか、毒針を打たれて怪我まで負わされて大量の兵士とアイギールやグィネヴィアの睡眠までも裂かれてしまいました。その日は、異国民どもが攻めてくるというのにさんざんな朝を迎えてしまったのであります。
 
このように、偉大な、偉大なアーサー王とてこのようなミスをするのです。例えそれが石から剣を引き抜こうとも、エクスカリバーに選ばれるような人物であったとしても。のちにアヴァロンへ旅たち、過去の王にして未来の王だったとしても
 
END
 

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